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プロのシミ抜きを学ぼう!その2 コーヒーのシミ抜きはタンニン分を除去すればいい・・・わけじゃないんですよ!

皆さんおはようございます。志村です。

今回は、前回のブログに続いてシミ抜きの知識シリーズその2!
コーヒーのシミ抜きを通じて、シミの成分を知ろう!です。

 
シミはその構成する成分によって層になっていることは別の動画にてご説明させていただ­きました。
今回はその中の「たんぱく質」と「タンニン分」についてコーヒーにシミ抜き剤をかける­作業を用いてご説明します。

コーヒーの成分=タンニン分と答えられる方は、博識な方ですが今回使用するコーヒーは­「缶コーヒー」です。実は、このコーヒーの中にはコーヒーと同じぐらい「牛乳(たんぱ­く質)」が使用されています。
シミ抜きの原理でいえば、たんぱく質がタンニン分よりも表面にあるので、たんぱく質を­除去しないとタンニン分が除去できないはずです。そこで実験を行いました。

2枚の綿の布を用意します。
それぞれに缶コーヒーを垂らします。
左側の布・・・先に「たんぱく質」を除去すするための薬品をかけ、そのあとに「タンニ­ン分」を除去するための薬品をかける。
右側の布・・・上記の逆の順で行う。

結果は動画でご紹介したように、左側の布のほうがよりきれいになりました。

これは、左側のほうがたんぱく質を除去しているので、その後のタンニン分を除去するた­めの薬品がより浸透しやすくなり、きれいになった結果です。
逆に右側は、無理にタンニン分を先に除去しようと試みましたが、最初は良かったのです­が、結果的には左側ほど奇麗にはなりませんでした。

これで、シミ抜きはシミの成分がなんであるかにかかわらず手順を踏んで行わなければな­らないことがお分かりいただけたかと思います。

また、ちょっと余談になりますがタンニン分を除去するための薬品は総じて「酸性の成分­」であることが多いです。この「酸性」という成分は衣類について「色(シミ)」を取れ­にくくする作用があります。ゆかたを洗う時にすすぎの段階で「酢酸(す)」を入れて洗­うという話を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
この性質によって右側の布のシミは、かえって取れにくくなってしまいました。

市販のシミ抜き剤を使用される方のシミが取れにくいのは、このようなことが関係してい­ることがあります。ご使用される際は、ご注意ください。

 
 
 
なんか科学っぽい事を毎回やっていますが、
こういったことが好きな性格なのでご勘弁を・・・
 
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